メディテーションと聞くと、なにかとても難しいものを想像される方もいるかも知れませんが、メディテーションの実践は、とてもシンプルな3ステップで構成されています。
1)良い姿勢で坐ること
2)呼吸に意識を置くこと
3)思考や感情に気がついたら、「思考」とラベルを貼って、評価判断せずに呼吸に戻ること
そして、その最初のステップ「良い姿勢で坐ること」がその中でも一番大切で、良い姿勢で坐れていたら、もうメディテーションの7割〜8割ができていると言っても過言ではありません。
なぜならメディテーションは、思考や感情に囚われず「今にいる」練習だからです。
つまり、私達の身体は今にあるので、「良い姿勢で坐る」ことに意識を置くことができれば、必然と「今にいる」時間が多くなるということなのです。
それでは逆に、姿勢が悪いとどうなるでしょうか?
まず、姿勢が悪いと身体のどこかしらが痛くなり始めて、その痛みに意識をとられ散漫になり、長く坐っていられません。
さらには、思考に囚われてしまうことが多くなり、眠気に襲われ、身体の感覚が薄くなり、自分の置かれた環境に意識を払えなくなるので、全体性を失います。
そして伝統的には、思考がネガティブになると言われており、精密、正確に自分自身や心の動きを知ることができなくなるのです。
メディテーション中は、思考や感情が次々に生まれてきますが、それを評価判断せず、追いかけず、ただ手放す。そしてまた、今にある「良い姿勢」に戻ってくるのです。
これは日常生活においても言えることで、常に身体の感覚があることが大切になりますが、実は、身体の感覚に100%意識を置いてしまうと、それはそれで行き過ぎになります。
自分ばかりに意識が置かれると、周りのことが見えない鈍い状態になり、日々の生活の中で石に躓いたり、電信柱にぶつかったり、落とし穴に落ちたりするかもしれません。笑。
そして坐っていく練習をする中で大切なのは、「キツ過ぎず、ゆる過ぎず」のちょうどいいところを見つけることと、自分の身体だけではなく、身体が置かれた環境にも意識を置いておくこと。
これは、どこまで行っても身体の感覚です。つまり、メディテーションは頭でやるものではなく、練習を続けていく中で徐々に「今にいる」という体感を身につけていくものなのです。
全体性を失わず、良い姿勢で今にいましょう。
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